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スピードワゴン小沢一敬のドライブデートで使える「あま〜いセリフ」

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 著名⼈にお気に⼊りドライブルートとクルマにまつわるあれこれをインタビューする連載企画。第一弾は、「あま~いセリフ」のネタで知られる小沢一敬(おざわ かずひろ)さんです。クルマは持っているけれど普段はあまりドライブをしない、という小沢さんですが、都内の思い出の場所をめぐるうち、“セカオザ”の名言が飛び出しまくりました。

クルマに快適さを求めないんです。不自由で、不便なほうがカッコいいから。

東京・目黒の都内某所(小沢さんの事務所前)に集合、時刻は午後4時。まだ陽は斜め上の高い位置にあります。これから黄金の夕刻になる中を走っていく計画です。

――日常的に運転することはあまりないと聞きました。クルマはお持ちなんですよね?


小沢:持っていますよ、MINI(MINIコンバーチブル)のオープンカー。浅黄色っていうのかな、ちょっと青みがかった緑色です。たいていだれかと一緒なことが多くて、後輩が運転するクルマに同乗するのが常ですね。だから、ドライブデートでおすすめのコースを教えてください、なんて聞かれてもなにも思いつかなかった(苦笑)。今年に入って運転したのは4回かな。ドライブ企画なのに申し訳ないね(笑)。

――とんでもないです。その4回はどちらにいらしたんですか?

小沢:1回は正月旅行ってことで、徳井(義実)くんや後輩たちと長瀞へキャンプに行きました。実はそのときもほとんど運転してないけど。クルマは便利だけど、飲めないじゃない?旅行する日は朝から飲みたいから、ハナから運転したくないんですよ。普段も飲みそうな日は乗りませんね。ノンアルコールもあるけれど、あれ、なんか酔った気になるから怖くて。

――今回は、小沢さんおすすめのドライブコースでデート中に使える甘いセリフを伺う企画なのですが、ドライブデートはしない?

小沢:しないですね。デートそのものをほとんどしないの。

――それでは、妄想のドライブコースということで、まずは目黒から山手通りを通って富ヶ谷を経由して原宿方面へ行きましょう。



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小沢:いいですね、原宿は上京して2カ所目に住んだとこですよ。25歳で上京した最初は下北沢でした。下北沢はクルマが無くても不自由しない、というか、道が狭くて入り組んでいるからクルマは不向き。次に原宿に引っ越したマンションが大通り沿いだったから、やっとクルマを買いました。

――どんなクルマを?

小沢:BMWのZ4

――わあ(笑)。オープンカーというか、スポーツカーがお好きなんですね。

小沢:なんだろう、クルマに快適さを求めないんです。不自由で、不便なクルマに乗りたい。だって、そのほうがカッコいいから。不便というとオープンカーやスポーツカーに申し訳ないけれど、『よし、いまからクルマに乗るんだ!』って、気合を入れなきゃ運転できないクルマのほうがいい。子どものころに漫画とか映画で観て、イメージしていたクルマにね。

――なるほど、少年の憧れを叶えるクルマですか。

小沢:僕らのころは、みんな18歳の誕生日がきたらすぐ免許を取っていた時代です。18歳の誕生日の2週間くらい前から自動車学校に行けるんですね。だから、誕生日と同時に免許を持って、クルマもすぐに買いました。当時は建築現場で働いていたから、自分のクルマと、軽トラックと、バケット車の3台を所有していたんです。

――バケット車?

小沢:荷台に箱がついていて上に伸びていくトラック。ほら、電柱にのぼって住宅の窓に電源を引いたりするの見たことない?あれです。フェアレディZと、軽トラと、バケット車。田舎だから駐車場の心配もなく、空き地に置き放題でした(笑)。

しゃべらなくてもいいぐらいの空気感だから、君がいいの。

原宿駅前を通過し、明治通りも超えて国立競技場方面へ。途中、『出てくるよ、もうじき僕が住んでいたマンション、……あ、ここ!これ!まだある!』。思いがけず、小沢さんの記憶に触れていくことになりました。

――なつかしいですね。

小沢:なつかしいね。この道もよく走った。若いころは、1人の仕事帰りとかに運転するのがすごく好きでした。たとえばタクシーに乗ると、目的地に着くまで、僕の場合、本を読んだりゲームをやるんです。でも、自分が運転中は、本も読めないし、ゲームもできない。すると、頭の中でめちゃくちゃいろんなことを考える。ネタも結構運転中に作っていますし。

 運転中ってさ、いろんなこと考えるの。どうでもいい話とか、ネタとか降りてくる。たぶん、運転中の脳は暇すぎなんですよ。そう、それだ。後部席だと本やゲームの情報が入りすぎるけど、運転中は逆に脳がマジ暇すぎる。ぜんぜん別次元。で、暇すぎるんだけど、めちゃくちゃ動いているんですよね。散歩も同じじゃない? 脳が完全に自分時間。ある意味、リラックスしているんでしょうね。α波、でしたっけ? スピードを出すと、それが出ない。運転中にα波を出しながらネタを作っているので、めちゃ独り言を言っていますよ(笑)。

――助手席に彼女はいないほうがいいですか(笑)?

小沢:そんなことはないけれど、理想のドライブデートは、女の子に運転してほしい(笑)。クルマも映画も基本的には1人がよくて、本当に、2人きりのデート自体をほとんどしないんです。ごはんを食べるにしても必ず後輩か友だちがいるし。だって、2人でしゃべること、あります?

――うーん、あるんじゃないでしょうか? ないのかな?

小沢:しゃべらないでもいいぐらい楽だから、楽っていうか、しゃべらなくてもいいぐらいの空気感だから、君がいいのに、という考えなのね。みんなと食べるときは僕もすごくしゃべるんですよ、みんなを喜ばせたいから。でも、そういうのが気にならないくらい君といると楽だから、楽っていうか、そんなことしなくていいくらいリラックスできるから、君と付き合ってるのって、いつも思う。2人でしゃべる必要ないじゃん、って。

――たとえば、久しぶりに会うと会話がうまくかみ合わないとしたら、しゃべりたがる女の子のほうが悪いんですかね?

小沢:どっちも悪くない。久しぶりに会ったんでしょ?久しぶりっていう時間が悪いんだよ。久しぶりになっちゃった時間のせいだから、どっちも悪くない、時間が悪い。

――そうか、なるほど。

あま~いセリフの原点は漫画「コブラ」と洋画

そうこうするうちにいちょう並木に到着。「この辺もよく走ったなあ」と小沢さん。



女の子「ほんとに綺麗な景色ね」
小沢「そんなことないよ」
女の子「なんで、あんなに綺麗なのに」
小沢「それを見ているキミの横顔が1番綺麗だよ」


小沢:甘いってこういうことだから(笑)。

――さすが。口説き文句がきましたね。

小沢:ええと、ひとつ。僕は、口説くという言葉が基本的に好きじゃないんです。女の子に対して口説くって、好きじゃないんですよ。よく「落とす」とも言うけれど、違うんだよ、持ち上げるの。「落とす」は下品で嫌い。ほら、女の子のほうは、男を口説くとは言わないじゃない。

――これは失礼しました。するっと出てきたから、つい。いつもそうなんですか?

小沢:いつもなわけない(笑)。『どんな時に甘いセリフを思いつくんですか?』とよく聞かれるけど、いつもの回答でいい? 『じゃ、逆に聞きますが、あなたはアメリカ人にいつ英語を勉強しましたかと聞きますか?』。それと一緒。知らないうちにしゃべっているの。20代のころ、いまでいうコンパみたいな席で僕がそういうことばかり言っていて、同席の女の子が『小沢さん、甘い』って言った。そうしたらそこにいた先輩が、『オザはそれが永遠に言えるんだから、漫才のネタにしなよ』と。それで「あま~い」のネタができたんです。

――無意識で言っていたのだとすると、少年のころから多感だったんでしょうね。

小沢:「コブラ」という宇宙海賊ものの漫画の主人公が飄々としていて、粋な返しばかりするんですよ。たとえば、女の子から夜、電話がかかってくる。普通の男なら『こんな時間になにかあったの?』と聞くんだろうけど、コブラは『どうした、背中のファスナーでもとまらないのか』。そういう第一声なのよ。こんな大人になりたいと思ったなあ。

こういうちょっと小生意気? 小賢しい? 粋な返しって、洋画によく出てきますよね。あれがすごく好きなんです。普段の日常、日本の日常じゃ言えないことが結構出てくるんだよね。

あま~いセリフは、リズムとメロディーとハーモニー。

――小沢さんの甘いセリフや名言が軽やかな理由を垣間見た気がします。

小沢:メロディーとリズムですよ。内容うんぬんじゃない。ある意味ロックだよね。言葉の中身ではなく、とにかくワッとなるもの。「ザ・フー(THE WHO)」が好きなんですが、メンバーのピート・タウンゼントの『ロックンロールは、別に俺たちを苦悩から解放してもくれないし逃避させてもくれない。ただ、悩んだまま躍らせるんだ』という名言があって、それがすごく好きでね。

 音楽の三大要素が、リズムとメロディーとハーモニー、でしたっけ。理屈とか、答えとか、そんなのはいらない。そして、ハーモニーは1人じゃ作れない。だからさ、甘い言葉なんてそれっぽく言ってるけど、冷静に受け止めたらめちゃくちゃじゃん(笑)。冷静にならないでリズムとメロディーでごまかして生きたい。それと、ハーモニーは1人じゃ作れないから君と、ね。

いちょう並木を後にし、外苑料金所から首都高に乗ってお台場海浜公園へ。都心の名物、渋滞も、ちらほら起こります。



女の子「渋滞……、ぜんぜん前に進まないね」
小沢「車が動かない代わりに2人の会話が進む。だから2人の関係は進んでいるよ」


小沢:甘いセリフの基本は、相手の言うことを1回否定するの。下げて、上げる、技だから。

――突然言われたら、は?と固まりそうです。

小沢:いやいや、女の子はみんな、『本当に言われたら、は?ってなる』と言うけれど、彼氏と2人きりで言われたら意外と「ぽっ」となるんだな、これが。2人きりでマジで言われたら「ぽっ」とか「はっ」とかなるの。でも、セリフ自体にまったく意味はなくて、ただリズムとメロディー。男が聞けば、『アイツまた馬鹿言ってるわ』とわかる。だからネタになるんですよ。

――笑いのネタって深い。

小沢「小沢の君へのレインボーブリッジ、封鎖できません」


小沢:これは唐突だったかな(笑)。

――びっくりしました(笑)。

シェアハウスとか、大人になってもできるものかな。

お台場海浜公園から海底トンネルを通り羽田線から東京タワーを目指すころ、空はすっかり夕暮れ、あたりはマジックアワーになりました。「なんだかマーベルの映画に出てきそうな風景だね」と、小沢さんも車窓を見やります。

――東京タワーに登られたことは?

小沢:プライベートなら男3人で。ちょうど七夕だったから短冊に書こうということになって、その時に書いた約束…ってほどでもないけれど、短冊に書いた通り、その3人でシェアハウスで暮らしました。徳井くんと、放送作家の桝本壮志くんと。その前からなんとなく話はしていたんです。20代とかの若者じゃないけど、大人になってからもそういうことってできるのかな、チャンスがあればしたいね、と。それで2015年から数年暮らしました。

――大人になってからもできたんですね、よかった。

小沢:そもそも15歳から当時の先輩と2人暮らしをしていたんですよ。あれが理想というか、原風景なんだろうなあ。

 鳶をやる前、住み込みで旅館に勤めていて、一緒だった先輩が旅館を辞めるというので、僕もついていって先輩の家に居候するようになりました。その後、その先輩は愛知県を離れてしまったけれど、別の先輩に世話になることになったんです。そこから鳶、建築の仕事ですね。この先輩がめちゃくちゃフレンドリーなの。ずっと笑ってるんです。男も女もだれでも先輩を好きになっちゃう。この先輩がいつも『ねえねえ』って気さくに人に話しかけていて、僕もこんな人になりたいと真似をするようになって、いまでも『ねえねえ』が口ぐせになりました。本当に憧れていました。ああいうのを、人たらし、というんですかね。かといって気合いもすごくて、間違ったことは上の人にも言える人でしたよ。

女の子「東京タワーって色が変わるよね。今日はオレンジなんだね」
小沢「俺はずっと君の色に染まっていたいよ」


小沢:ベタすぎてゆるいけど(笑)。

――いただきました(笑)。今日はありがとうございました。


小沢さんをカタチづくっている“素材”のようなものを、たくさん発見できるドライブになりました。『2人きりでマジで言われたら「ぽっ」とか「はっ」とかなるの』という小沢さんのアドバイスを信じてトライしてみてくださいね。

取材/文:丸古玲子  撮影:藤田慎一郎  

小沢一敬(おざわ かずひろ)
1973年、愛知県知多市出身。日本のお笑いタレント、YouTuber、俳優、お笑いコンビスピードワゴン(相方は井戸田潤)のボケ、ネタ作り担当。ロマンティックでナルシストな言動で知られ、SEKAI NO OWARIになぞらえた「SEKAI NO OZAWA」というニックネームがついてから「セカオザ」の愛称で呼ばれることも。

Twitter:@ozwspw
Youtube:スピードワゴン小沢のオザワ倶楽部

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