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インタビュー連載「あの人のドライブソング」 【エレキコミック・やついいちろうさん】

インタビュー連載「あの人のドライブソング」 【エレキコミック・やついいちろうさん】
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音楽が大好きな著名人にドライブで聴いている楽曲や、オススメの楽曲、
クルマにまつわる思い出などを伺うインタビュー連載。今回は、お笑い芸人、
役者、DJなど多岐にわたるジャンルで活躍している、お笑いコンビ・エレキコミックの
やついいちろうさんにお話を伺いました。

――― 幼い頃の車の思い出を教えて頂けますでしょうか。

やついいちろう(以下 やつい):もともと東京の駒込に住んでいたんですけど、小さい時に三重県に引っ越す事になって、引越業者に頼まずレンタカーでトラックを借りて引っ越しをしたんです。社宅だったんですけど、弟を連れて屋上に上って、前に停まっているトラックを見下ろしながら『ここが俺たちの故郷だぞ。忘れるなよ』と格好つけて言いましたね。弟は当時3歳だったんで全く理解してなかったですけど」

――― (笑) 。もう少し車が登場する思い出をお願いできますでしょうか。

やつい:今のダメなんですか(笑)?! え~と、三重県に引っ越してからだと、おばあちゃんが死んだ時に、親父の車で2人きりで病院に向かったんです。親父は『その時にカーラジオから、ジョン・レノンの「Mother」が流れた』といまだに言うんですけど、実は俺がカセットテープで流した演出だったんですよ。『ジョンが死んだお母さんに書いた曲だよ』と言ったら、お父さん泣いてましたね

――― お父様は今もラジオから「Mother」が流れてきたと思っているのですか?

やつい:そうですね。今でも親戚が集まったりするとその話をしてますし。

――― いまだに信じ込ませているのは凄いですね。そんなやついさんが運転免許を取得されたのはいつでしょう?

やつい:39歳です。ずっといらないと思っていたんですけど、飼っている犬が12キロになって移動が大変になって。犬の為に取りました。ちょうど、その頃、結婚したというのもありましたし。そもそも、40歳までにやろうと思っていたのが、免許・ペット・ベッドだったんです。最後のベッドは、ずっと布団だったので、ベッドに憧れていたんですよ。1ルームとか1LDKとかに住んでいると、ベッドは邪魔なだけですからね。39歳で、一気に全てやったという感じです。

――― “ご家族と犬の為に”以外で、免許を取って良かったと感じることはありますか?

やつい:それこそ39歳ぐらいからドラマの仕事が増えたんですけど、ロケバスで移動なら、自分の出番が遅くても早い時間に行かないとダメですけど、車を持っていたら、自分の出番だけに合わせて、ゆっくり行けますしね。楽屋がない様な場所なら、自分の車が楽屋代わりになりますから。

インタビュー連載「あの人のドライブソング」 【エレキコミック・やついいちろうさん】

――― どのくらいの頻度で車に乗っていますか?

やつい:ほぼ毎日車に乗っています。最近は全て車移動ですよ。よく行くのはTBSラジオがある赤坂とかですけど、ドラマの撮影で神奈川の三浦半島の三崎にも行ってましたね。1時間半とか2時間はかかりましたけど、苦にはならないですね。

――― 車に乗っている間はずっと音楽を聴いているんですか?

やつい:車に乗った瞬間にiPhoneとBluetoothで繋がる設定になっていて、なぜだかわからないんですが、毎回The Beatles の「A Hard Day‘s Night」が絶対流れるようになっているんです。毎日、忙しい日々が始まるのかなって思っちゃうんですよ!「なんやねん! そんな忙しくないし!」と思いますけど(笑)。あとは、仕事の為に新譜をチェックをしたり、落語を聴いたり。ラジオもよく聴いてますね。

――― オススメのドライブソングをシチュエーション別で3曲教えて頂けますか?  例えば冬のドライブで聴きたい曲など・・

やつい:シチュエーション別かぁ。楽曲から先に選んでもいいですか? あっアルバムでもいいですか?

――― はい、大丈夫ですよ!

やつい:最近リリースされたb-flowerの「何もかもが駄目になってしまうまで」というアルバムが好きで、よく聴いているんです。あっ心が全く乗らない嫌な仕事へ向かう車の中というシチュエーションで、敢えて「何もかもが駄目になってしまうまで」というタイトルのアルバムを聴いてもらいましょう! でも、曲調はネオアコなんで瑞々しいですし、昔の楽しかった思い出なんかが蘇ると思うんです。そしたら、元気になるかなって。

――― 22年ぶりにリリースされたオリジナルアルバムですよね。

やつい:「何もかもが駄目になってしまうまで」という歌詞が入っている曲もあるんですが、全体的に、より内省的な歌詞が多いので、沁みる感じにもなりますね。まぁ、嫌な仕事も捗ると思いますよ。2つ目のシチュエーションとして、長距離ドライバーさんだったり、深夜に長時間運転をされる方にJITTERIN‘ JINNの「黄金の夜明け」をオススメしたいですね。

――― JITTERIN‘ JINNの楽曲の中でも、かなりアップテンポな楽曲ですね。

やつい:これはテンション上がると思います。長距離ドライバーの方もずっと運転していて、夜明けを迎える事を何度も経験していると思いますけど、この曲は沁みるんじゃないでしょうか。聴いてもらったらわかりますが、歌詞が仕事で削られてるところから始まるんです。「時給785円で愛想笑いを売る いいかげん疲れて やる気もないけど」なんていう歌詞もあって、それでも頑張っていこうという歌ですからね。長距離ドライバーに限らず、色々な仕事で車を運転している人には、心に刺さる歌詞ですよ。曲自体もスカパンクで明るいですから、疲れが吹っ飛びますね。俺自身も眠気が覚めるのでよく聴きます。

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――― これまでの2曲は、疲れている人を癒やしたり、元気づけるというシチュエーションになりましたね。

やつい:基本、自分が仕事で車に乗る事が多いので、こういう選曲になっちゃうんですかね。

――― それではこちらからもシチュエーションを選べばせてください。相方さんや同じ事務所の芸人さんとドライブする時はいかがでしょうか?

やつい:あ~、相方を乗せてった事もありますけど、カーラジオから流してるだけでしたね。まぁ、ゴキゲンなナンバーが空に消えてったんじゃないですか!

――― 真面目にお願いします(笑)。では同じ事務所の後輩たちとの車でどこかへドライブするシチュエーションはいかがでしょうか?

やつい:え~っと、Led Zeppelinの「Communication Breakdown」でも流しましょうか!?

――― 素晴らしい曲ですが、もう少し真面目にいきましょうか(笑)。

やつい:え~っ!? もう3曲選びましたよ!

――― もう少しだけお願いします! 例えば、やついさんが出演されたドラマ「姉ちゃんの恋人」の出演者みなさんを乗せて、どこかにドライブするとしましょう。

やつい:和久井映見さんとのシーンが多かったので、主演の有村架純ちゃんや林遣都くん、一番先輩の光石研さんが乗っていたとしても、和久井さんに合わせますね。和久井さんはTHE YELLOW MONKEYファンで、武道館のライブに行くくらいなんですよ! だから「LOVE LOVE SHOW」を流しますね! ドラマ自体も恋模様を描いたLOVE LOVE SHOWですから、ドラマにも合っていいんじゃないでしょうか。

――― 最高ですね。ラストもう1曲お願いします! 年末年始のドライブはいかがでしょうか?

やつい:まだいきますか!? もう充分でしょうよ!(笑) 。 年末年始ねぇ・・。年始のめでたさを祝う感じでいきますか! なので、初詣に向かう車の中で、まぁ今年はこんな年でしたけど、新年は良い事もあると想うし、楽しい気持ちで迎えたいので、そんな気持ちも込めて・・・、中村一義の「ジュビリー」が聴きたいな!

――― 素晴らしいです! ジュビリーは「祝祭」という意味もありますから!

やつい:  日々、ジュビリー! ですよ!

――― ピッタリの歌詞ですね! 完璧です。ありがとうございました!

やつい:  あ~長かった! やっと終わった(笑)。ありがとうございました!

インタビュー連載「あの人のドライブソング」 【エレキコミック・やついいちろうさん】

取材/文:鈴木淳史  撮影:渡邉一生   

やついいちろう(エレキコミック)
1974年生まれ。97年に大学の後輩だった今立進さんとお笑いコンピ「エレキコミック」を結成。2000年にNHK新人演芸大賞(演芸部門)を受賞。敬愛するミュージシャン・曽我部恵一氏の勧めでDJ活動を始め、12年からお笑い・ミュージシャン・アイドル・文化人といったジャンルレスの「YATSUI FESTIVAL!」のオーガナイザーも務める。数々のドラマや映画に出演し、俳優としても活躍している。
オフィシャルサイト:https://elecomi.com/

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