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車で気ままな、親子3人ふらり那須の旅。【寄稿:かあいがもん】

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<この記事は13分で読めます。>

45歳の私には長男(26歳)と次男(18歳)の2人の息子がいる。

久しぶりに旅行をしないか?と息子たちを旅行に誘った。

長男「うん、いいよ!」

次男「場所による」

長男は旅行が好きで国内も海外もふらりと出かけるアクティブな性格。旅行に行くと面白そうなアクティビティやご当地モノを探すのが得意。我の強い家族の中では一番協調性がある。

次男はバイト以外はほぼ家から出ることをせずインターネットの世界だけで旅や冒険をしているインドア派。しかし現実の旅行にはまったく興味がないわけではなく、普段食べたことがないものや面白そうな体験ができると知ると重い腰をあげて付いてくる。好き嫌いが多い割に変わった食材が好き。

各々の意見を尊重できるように今回も細かな行き先を決めない旅にしようと思う。

GoToで旅行者が増えているとはいえ家族以外の密は避けたいし、それでいて気ままに旅をするとなると私たちには車旅が良いだろう。 

「車だったらどこに行きたいかね」

と私が息子たちに聞くと

次男「美味いものが食べられるところ。それかそこに行かないと食べられないモノとか、例えば前にも行った北海道でワカサギを釣って食べるみたいな。あとワニとかサメの心臓とか食べに行きたい」

「ワニは以前に横浜に食べに行っただろ、あれで十分だ。サメの心臓は気仙沼で少し遠いからいつものように通販で我慢してくれ。そして北海道まで車を運転するのは父さんには体力的にキツイからできれば都内から遠くなくて観光ができるところに行きたいのだよ」

次男「えぇ、じゃあ行きたくない。美味しいものが食べられない旅行はダルい」

長男「車で行きたいところだったら那須かなぁ、いろいろと遊べるところがあるし、俺が小さい頃は家族でよく行ったし」

次男「那須に美味いモノはあるのか?」

長男「お肉が美味しいよ。あと川魚を釣ってその場で焼いて食べられるよ」

次男「マジか、那須なら行きたい」

という感じで那須に旅行をすることに決まった。

細かい行き先は那須に着いてからその時の気分で行きたいところに行き、食べたいモノを食べに行くということで。

川魚を釣りにいく。なぜなら次男が行きたいと言ったから

早朝から那須に向かうと太陽が少しずつ雲から顔を出してきた。絶好の車旅日和になりそうだ。

「あぁ、風が気持ちぃぃ。空気が美味しいな、東京の空気とは何かが明らかに違う」

バックミラーを覗くと次男が後部座席の窓を開けて気持ち良さそうにしていた。

普段は夜中までゲームに勤しみ昼まで起きてこない次男が午前中にこんな爽やかな顔をして起きているのを久しぶりに見た気がする。

なんだかんだ言って現実の旅行に出たら出たで楽しそうだ。

長男「まずはじめにどこに行こうか、牧場で牛乳を飲みに行くか那須サファリパークとか?」

次男「川魚釣り、魚、塩焼き!」

「いきなり魚釣り? 1日が釣りで終わってしまうんではないか? 那須にはB級グルメでスープ焼きそばっていうのがあるそうでな、まだ朝だからお店は開いてないかもしれないが……」

次男「お腹すいた。魚釣り行こ、釣り!」

長男「調べたら那須渓流パークってのがあるね、釣り以外にもいろいろとできそうだよ、那須サファリパークもそこから車で近いし」

「うむ……では釣りにするか。小腹も空いたし」

ということでまずは那須渓流パークに車を走らせた。

こちら年中無休で、釣り体験以外にゴーカートやセグウェイ、バンジートランポリンなどいろいろなアトラクションがあるパーク。

季節によって遊べるものは変わってくるそうで、ヤマメやイワナなどの川魚釣りの体験は6月から11月までできるそうだ。

私たちは釣った魚を買って食べるというプランにした。釣竿・エサ代は一本200円で、釣れた川魚は1匹400~500円(魚によって値段が違う)で塩焼きか唐揚げにしてもらえる。

早速釣りを開始。

次男が小さかった頃は「虫に触れないぃ」と釣り針にエサを付けるのを誰かにお願いしていたが、今回は自分が行きたい場所だったのと練り餌だからだろうか、誰にもお願いせず自分で一生懸命針にエサを付けている。

エサを中々うまく付けられない次男に「やろうか?」と私が聞くと「いや、自分でやる」と真剣な目をしていた。

パソコンのマウスかキーボードしか真剣に触らない息子だと思っていたが自分が食べたいモノが関わってくると真剣になるようだ。知らない一面を見た気がする。

「魚がたくさん見えるからこれは入れ食いだな、楽勝でしょ」そう言いながら長男は隣で釣り糸を垂らす。

が、すぐにエサだけ食べられてしまう。次男がそれを横目に釣り糸を垂らす。

すると「あ、来た!」と次男が先に釣り上げた。

釣れたというより針に引っ掛かったようにも見える。

兄より先に釣れた次男が「大口を叩いてる割には大したことねぇなぁ」という表情でニヤニヤしていると

「ほら、自分で食べる魚ぐらい自分で持つんだよ」

と長男から言われ、次男は慣れない手つきで魚を握らされていた。

初めて釣りたての魚を握ったのだろう、うれしさのあまりか強く握り過ぎて魚が死にそうになっている。

「美味そうだ、早く焼いて食べたい」

と次男は瞳の奥をキラキラとさせていた。

その後は弟に負けじと長男もしっかりと釣り上げ

私の分も釣れたので、焼いてもらって食べることにした。釣れたのはヤマメとイワナだったと思う。

次男「あぁ、これだよコレ。塩をふんだんに振ってある釣りたての川魚の塩焼きが食べたかったんだ。この骨まで全部食べられる感じが好きなんだよ。魚はやっぱり骨がないとね。骨を取ってある魚は食べやすいけど魚を食べた気がしないんだわ。美味いわぁ」

長男「あぁ美味いね。今度は車で山にキャンプ行って魚釣りしたいなぁ」

と、二人とも満足そうだ。

あぁ、確かに焼きたての川魚は美味い。

ヤマメとイワナの味の違いはわからないが、絶妙な塩加減と火加減で焼かれた身は柔らかくそして塩がしっかりきいて美味い。

私たちが塩焼きにうなっていたら「こちらもオススメなんで良かったら」と渓流パークの方がアユの唐揚げをサービスしてくれた。

次男は「うぉ、なんだこれは。川魚の概念が変わった。次からは塩焼きではなく唐揚げで食べるようになるかもしれない美味さだ」とさらにうなっていた。

「弱肉強食を垣間見よう」車は那須サファリパークへと

川魚を堪能していたらすっかり時間がたってしまった。

他のアトラクションもあったのだがいろいろな場所に行きたいので次の場所に向かうことにした。

「さてさて、次はどこに行こうか」

次男「僕はもう満たされたからどこでもいい」

長男「出たよ。お前ほんとそういうところあるよな」

「那須サファリパークが近いから行ってみるか」

長男「そうだね。さっきは自分たちが弱肉強食で魚を釣って食べる食物連鎖の頂点だったけど、サファリパークだとその逆な感じがして面白そう」

次男「肉を食べたい」

「それは、サファリパークで言わないでおくれ」

長男「さすがに動物を見た直後にお肉を食べたいと思わないだろうなぁ」

そんな会話をしながら数分車を走らせて那須サファリパークに。

自分たちの車でそのまま入って行くこともできるのだが、もし動物たちがぶつかって来たりして車が破損しても保証してもらえないそうなので、サファリパークの車に乗り換えることにした。

確かに……バックミラーが破損してなくなっているような気がする。どんな動物が突っ込んでくるんだろう。

では早速出発。

サファリパークでの運転は初めてなので少し緊張する。

ライオンに出会ったり

キリンに出会ったり

車を停めて窓からえさをあげたり

動物たちに車を囲まれたり

窓をベロベロなめられたり

窓を開け過ぎてしまったり

だんだんと次男が動物に興味を持って写真を撮り出したり

きっとサイドミラーを壊したであろう動物が

こちらに一直線に向かってきたり

と、想像した以上の体験ができた。

長男「小さい頃に行った記憶があるんだけど、ライオンの迫力がすごかったり、こんなに近くまで動物が寄ってきたりするのは覚えてなかったなぁ」

次男「自分たちが檻の中にいるようだった。草食動物にすら勝てる気がしないね」

そんな感想を話しながら車に乗り込んだ。

「スープ焼きそばの気分じゃない」ソフトクリームを求めて、牧場に車を向ける

「さてさて、次はどこに行こうかね。お腹も空いたし那須のB級グルメといわれるスープ焼きそばを食べにいくのはどうだろう」

長男「今回はスープ焼きそば行かなくていいんじゃない。そんな気分じゃないなぁ」

次男「あぁ、そんな気分じゃないな」

長男「那須の牧場で濃厚なソフトクリーム食べたいな」

次男「あ、食べたいソフトクリーム! 行こう」

まれに次男と長男の意見が一致する不思議な時がある。今日は運転手の意見は聞いてもらえないのだろうか。

那須にはいくつもの牧場があるようだ。那須どうぶつ王国、那須アルパカ牧場、那須千本松牧場、森林ノ牧場、那須おーくん ふれあい牧場、那須高原りんどう湖ファミリー牧場、などなど。

次の場所は美味しいソフトクリームがあるという「南ヶ丘牧場」に決まった。

こちらの南ヶ丘牧場は、乗馬ができたり、ロバに乗れたり、うさんぽ広場でウサギと散歩できたり、ニジマス釣りができたり、アーチェリーができたり、ソーセージやバターやソフトクリームなどを作る体験ができたりとモリモリ盛りだくさんの牧場だ。

とりあえず私たちはゴールデンミルクと呼ばれる「ガーンジィ牛」の牛乳から作られたソフトクリームを楽しむことにした。日本で200頭しか飼育されていない希少種で他では決して真似のできない美味しさらしい。

喉にガツンとくるほどの濃厚さなのに後味は爽やか。美味し過ぎて顔が牛になりそうだ。

うん、これは来て良かった。

息子たちも「こりゃ美味しいわ」「やっぱり牧場のソフトクリームは間違いないな」と堪能している。

他にも体験できたり遊べたりするものがたくさんあるので「何かやっていくか?」と二人に聞いてみたがあまり興味なさそうだったので、しばらく牧場を眺めてから次の場所に移動することにした。

彼らがもう少し小さい頃にこの牧場に一緒に来ていろいろな体験をしたかったなと思う。

「ねぇ父さん、ロバに乗りたい!」

「よーし、父さんと一緒にロバに乗るぞぅ!」

「ねぇ父さん、ウサギさんと散歩したい!」

「ウサギさんかわいいだろう、父さんもバニーが好きなんだ」

みたいにはしゃげたと思う。

それにしても子供というものはあっという間にデカくなるものだな。特に長男はデカくなった。よく食べる。

先程の牧場でソーセージパンを買っていた長男

なぜか再び川魚を釣りに。でも、家族で同じモノを美味しく食べる、小さな幸せがそこにある

さて、次はどこへ行こうか。

「そろそろ、お腹すいたのだけど那須のB級グルメといわれるスープ焼きそばを食べに行かないか?」

次男「僕は魚が食べたい」

私、長男「!? 魚? さっき食べただろ?」

次男「いや、もう一度釣りをして川魚を食べたいなと思って」

長男「今度また来ればいいじゃん」

「うん。気持ちはわかるよ、わかる。しかし父さんの希望としてはもう少しいろいろな場所に行きたいのだよ。日帰り温泉とか景色が綺麗な場所とか。これ記事として書きたいからもう一つくらい記事バエする写真が欲しいのよ」

長男「そうか。それなら確かに景色の綺麗な写真とか欲しいね。ロープウェイならそんなに遠くない所にあるけど」

次男「ロープウェイ? 乗ったことないから行ってみたい」

そんな会話をしながら唐突にロープウェイに乗りに行くことにした。

しばらくクネクネと曲がりくねった山道を山頂目指して登り、目の前にロープウェイ乗り場が見えた頃だろうか、次男が驚く発言をした。

次男「あのさ……自分で行ってみたいと言っておきながら申し訳ないんだけど……ロープウェイに乗らなくてもいいかな?」

と。

私、長男「は? もう目の前だよ?」

理由を聞いてみると、山道が続いて車酔いしたのと、よく考えたら高いところが苦手だったと。

私の下手な運転では車酔いするのも無理はない。よくよく考えたら次男は小さい頃から遊園地の乗り物とか苦手だった気がする。

ということでロープウェイの手前にある駐車場で少し休憩して、ロープウェイには乗らず戻ることにした。

気ままな車旅だしそれもまた良いだろう。

山道を降りて行くと日も少しずつ落ち始めてきた。

私たちは最後にもう一度川魚を釣りに行くことにした。

理由は、私が行きたかったスープ焼きそばのお店は夕方には閉まっているということがわかったのと、長男がもう一つ面白そうな釣り場を見つけたから。

「那須フィッシュランド」

こちらは、自然の中で川魚釣りやバーベキューを楽しめる釣り場。釣りが初めてでも安心して満喫できるとのこと。

ここでは私も釣りを楽しみ

次男も満足のいくまで川魚を釣って

柚子胡椒焼きにしてみたり

とにかく満足のいくまで川魚を食べた。

家族で同じモノを美味しいって言いながら食べることになんだか小さな幸せを感じるのだ。

車旅ってやっぱり良い

ということで那須を堪能した私たちは帰路につくことに。

「さてさて、久しぶりの車旅はどうだったかい」

次男「川魚を好きなだけ食べることができてそれだけでも那須に来た甲斐があったよ。今度は海釣りに行ってみたい。釣竿とかいろいろ車に積んで海釣りのできる海に行きたい」

長男「やっぱり車で出かけるのは良いよね。荷物がたくさんある時とか電車だと帰りがしんどいからね」

「君たちが車の免許をとってくれると交代で運転できて遠いところにも行けるんだよなぁ」

長男「俺は車の免許を取ろうと思ってるよ。おばあちゃんとどこか出掛ける時に送っていけるし。父さんだって撮影の仕事に電車で大変じゃない? 俺が休みの時は現場まで送っていくよ、キャンプとかコストコとか行きたいし」

「父さんは昔から電車移動が好きなのよ。よく寝るから。まぁ、仕事現場まで君が運転してくれるという話はなかなか魅力的だな」

長男「ねぇ、もう少し俺が稼げるようになったら車をシェアしない?」

「そうだねぇ、今日君たちと車旅をしてたら私も車が欲しくなったね。真剣に考えてみようかな。今はいろいろな所有の仕方があるし、毎回レンタカーってのもね」

次男「僕は誰かに運転してもらって後ろに乗っていたい。車と運転手が欲しい」

長男「王様だな」

「車と運転手を雇えるぐらい稼いでおくれ」

※記事中の価格情報は2020年12月の記事公開時のものです。

著者:かあいがもん
俳優。1975年5月24日生まれ。埼玉県出身。10歳で児童劇団に入団。過去の出演作品に『天までとどけ』『未成年』『みにくいアヒルの子』など。近年はサスペンスドラマや舞台に出演するほか、CMのナレーションなどの活動をしている。2人の息子を育てる父親でもあり、そのやりとりをつづったブログが書籍化された。
ブログ:かあいがもん「お父さんの日記」
Twitter:@gamon0524

編集:はてな編集部

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