トヨタのミドルサイズミニバンの代表格で、兄弟車である「ノア」と「ヴォクシー」が2022年1月、フルモデルチェンジして発売されました。
両車ともに全グレード3ナンバーとなり、デザインも大胆にチェンジ。またミニバンならではのパッケージングや使い勝手の良さもいっそう進化を遂げ、生まれ変わって登場しました。走行性能、快適性能、安全性能など、多くの変更点があった中から、今回は「燃費性能」に注目。新型ノア/ヴォクシーの燃費をハイブリッド車/ガソリン車で比較していきます。
※記事公開時の情報をベースにしており、最新の新車販売グレードにはない情報が含まれる場合もあります。最新の情報については各公式サイトでご確認ください。
新型ノア/ヴォクシーがフルモデルチェンジ

基本構造が同じ兄弟車として2001年に誕生したノアとヴォクシーは、これまで足並みを揃えてモデルチェンジを重ねてきました。また、2014年以降は、同年に発売されたエスクァイアとともに「トヨタミニバン3兄弟」と呼ばれ、スタンダードな「ノア」、スタイリッシュな「ヴォクシー」、ラグジュアリーな「エスクァイア」とそれぞれが個性を際立たせてきました。
しかし、2022年1月のエスクァイア販売終了にともない、ノアとヴォクシー2台の兄弟車に回帰。さらに、新型ヴォクシーでは標準モデルが姿を消し、エアロモデルのみのラインアップとなりました。
これまで、両車ともにファミリー層を中心に圧倒的な人気を獲得してきましたが、フルモデルチェンジした新型ノア/ヴォクシーは使い勝手やパッケージングがさらに進化。バックドアには自由な角度でとめられるフリーストップバックドアを世界初採用、7人乗りのセカンドシートにはクラス初となるオットマン機構とシートヒーターを追加(※)したりと、先進的な機能もたくさん盛り込まれ、「より快適に」「より便利に」「より安心な」ミニバンへと進化しました。
※ノアはS-ZグレードとZグレードにメーカーパッケージオプション。ヴォクシーはS-Zグレードにメーカーパッケージオプション。オットマン機構は2WD車のみ
新型ノア/ヴォクシーの違い

新型ノア S-Z

※新型ヴォクシー S-Z
新型においても基本構造は同じノア/ヴォクシーですが、もっとも異なるのはその外観。歴代モデルで継承してきた力強いハコ(箱)らしさを強化しつつ、それぞれの特徴をより際立たせて差別化しています。
新型ノアは「堂々・モダン・上質」「王道・アグレッシブ」という2つのキーワードをもとにデザイン。面勝ちのグリルや切れのあるランプグラフィックが特徴的です。一方、「先鋭・独創」をキーワードとした新型ヴォクシーは、ダイナミックに開口した四角いグリル、睨みつけるような細めのヘッドランプにより、クールかつ独創的なスタイルとなっています。
ノア/ヴォクシーの人気
旧型ではヴォクシーの方が新車販売台数ランキング上位にもかかわらず、トヨタが発表した販売目標はノア:8,100台/月、ヴォクシー:5,400台/月に。高級路線のエスクァイアが姿を消したこともあってか、今回のフルモデルチェンジにおいてはノアを中心に売り上げを伸ばしていくというトヨタの意向が伝わってきます。
全車3ナンバー化
今回のノア/ヴォクシーのフルモデルチェンジで特筆すべき点は、両車全グレード3ナンバーへの変更です。2001年の発売以来、ノアもヴォクシーも5ナンバー車として親しまれてきました。3代目では、標準モデルが5ナンバー、エアロモデルが3ナンバーの設定でしたが、今回のフルモデルチェンジにより標準モデルも含むすべてのグレードが3ナンバーに。これはパッケージの変更によって全幅が1.7mを超えたことに起因します。
新型ノア/ヴォクシーの燃費
新型ノアには標準モデルとエアロモデルがありますが、新型ヴォクシーは標準モデルの設定はなく、エアロモデルのみ。両車とも各グレードにガソリン車とハイブリッド車、2WDと4WD/E-Four、7人乗りと8人乗り(一部グレードは7人乗りのみ)が用意されています。
それでは、新型ノア/ヴォクシーのガソリン燃費とハイブリッド燃費をグレードごとにまとめた表をみていきましょう。
ガソリン燃費
グレード | 定員 | 駆動 | ノアの燃費 | ヴォクシーの燃費 |
---|---|---|---|---|
X | 7~8人 | 2WD(FF) | 15.1km/L | ー |
G | 7~8人 | 15.1km/L | ー | |
Z | 7人 | 15.0km/L | ー | |
S-G | 7~8人 | 15.0km/L | 15.0km/L | |
S-Z | 7人 | 15.0km/L | 15.0km/L | |
X | 7~8人 | 4WD | 14.4km/L | ー |
G | 7~8人 | 14.3km/L | ー | |
Z | 7人 | 14.3km/L | ー | |
S-G | 7~8人 | 14.3km/L | 14.3km/L | |
S-Z | 7人 | 14.3km/L | 14.3km/L |
※2022年1月時点のグレードと燃費(WLTCモード)
ハイブリッド燃費
グレード | 定員 | 駆動 | ノアの燃費 | ヴォクシーの燃費 |
---|---|---|---|---|
X | 7~8人 | 2WD(FF) | 23.4km/L | ー |
G | 7~8人 | 23.2km/L | ー | |
Z | 7人 | 23.0km/L | ー | |
S-G | 7~8人 | 23.0km/L | 23.0km/L | |
S-Z | 7人 | 23.0km/L | 23.0km/L | |
X | 7人 | E-Four | 22.0km/L | ー |
G | 7人 | 22.0km/L | ー | |
Z | 7人 | 22.0km/L | ー | |
S-G | 7人 | 22.0km/L | 22.0km/L | |
S-Z | 7人 | 22.0km/L | 22.0km/L |
※2022年1月時点のグレードと燃費(WLTCモード)
新型ノア/ヴォクシーは旧型に比べ、大幅な低燃費化を実現しました。最も燃費が優れているのはノアのXです。旧型ノア/ヴォクシー(最終モデル)でのWLTCモード燃費は、ガソリン車で12.2km/L~13.6km/L、ハイブリッド車で19.0km/L~19.8km/Lでしたが、新型ノア/ヴォクシーのWLTCモード燃費は、ガソリン車で14.3km/L~15.1km/L、ハイブリッド車で22.0km/L~23.4km/Lに。ガソリン車/ハイブリッド車ともに燃費性能が大幅に向上しています。
燃費性能アップの理由
新型ノア/ヴォクシーの燃費性能アップの理由はどこにあるのでしょうか。燃費を左右する要素としては、エンジンやトランスミッション・駆動方式などがありますが、新型ノア/ヴォクシーではそれらが大きく進化しています。
ガソリン車には、2.0Lダイナミックフォースエンジン(M20A-FKS)を採用。燃焼の高速化、レスポンスの向上、排気・冷却・機械作動時のエネルギーロスの低減など、全域でのトルクアップと燃費向上を実現。ダイレクトな走りと低燃費をもたらすDirect Shift-CVTを組み合わせることで、力強くダイレクトな走りと優れた燃費性能をかなえました。
コンパクトミニバンでトップレベルの低燃費を誇るシエンタのWLTCモード燃費(ガソリン車14.0km/L~17.0km/L、ハイブリッド車22.8km/L)と比べても遜色ない燃費性能。ワンサイズ上のミドルサイズミニバンであるノア/ヴォクシーでもこれだけの低燃費を達成したことは、トヨタによる開発努力の賜物といえます。
新型ノア/ヴォクシーの乗り心地や走行性能

※ノア S-Z(ハイブリッド 2WD 7人乗り 内装色:ブラック)<オプション装着車>
新型ノア/ヴォクシーは、多くの人や荷物を乗せられる広々とした室内空間にくわえ、快適な居住性をもたらす様々な装備を取り入れています。
7人乗り仕様車のセカンドシートにはキャプテンシートを採用し、クラス初となるオットマン機構とシートヒーター(※)、折りたたみ式大型サイドテーブルなどを追加し装備を充実。シートを一旦横にスライドさせることなく、前後にスライドさせることができ、スライド量745mmのストレート超ロングスライドも実現しています。
※ノアはS-ZグレードとZグレードにメーカーパッケージオプション。ヴォクシーはS-Zグレードにメーカーパッケージオプション。オットマン機構は2WD車のみ

※ヴォクシー S-G(ガソリン 2WD 8人乗り 内装色:ブラック)
8人乗り仕様車のセカンドシートは6:4分割のチップアップシート。3人掛けベンチシートタイプですが、メーカーパッケージオプションで手すり付きの人掛けベンチシートにすることもできます。

※高剛性ボディ
新型ノア/ヴォクシーでは、開口部の剛性を高め骨格の結合部を強化するとともに、優れた乗り心地を実現。また広範囲に防音材を施し、エンジン音・ロードノイズを低減する吸遮音材を最適配置したり、隙間には細部まで発泡材を埋めるなど、車内への音の侵入を徹底して抑制しています。
また、サスペンションにもこだわり、フロントにはマクファーソンストラット式、リヤにはトーションビーム式を採用。平坦な路面での細かい振動を防ぎ、荒れた路面や段差走行時も上質で快適な乗り心地を実現しました。
新型ノア/ヴォクシーの燃費性能まとめ
8年ぶりのフルモデルチェンジにより様々な面において進化を遂げた新型ノア/ヴォクシー。それぞれの特徴をより際立たせた個性的なデザイン、3ナンバーへのサイズアップ。装備をアップデートさせた快適性や使い勝手の良さなどに加え、圧倒的に向上した燃費性能にも注目です。
最後に、購入以外にも新型ノア/ヴォクシーに乗れる方法のひとつ「KINTO」についてお伝えします。
KINTOは月々定額でトヨタ(レクサス)の新車に乗れるサブスクリプションサービスです。車両代金や登録諸費用のほか、自動車保険料(任意保険・自賠責保険)、各種税金、車検費用、正規販売店でのメンテナンス費用がコミコミ定額。さらに、クレジットカード払いも可能です。
2021年12月より、初期費用0円で気軽に乗り始められる「初期費用フリープラン」と、いつでも解約金0円でライフスタイルの変化に対応できる「解約金フリープラン(※)」の2つから選ぶことがでるようになりました。
※トヨタ車が対象(GRヤリス“モリゾウセレクション”除く)
※bZ4X専用プランでは5年目以降は解約金0円
トヨタ車(※)は3/5/7年、レクサス車は3年の契約期間となっており、契約期間中に割安な手数料で別の車に乗り換えができる初期費用フリープランのサービス「のりかえGO」(法人契約・レクサス車は対象外)もあります。申し込みは全てインターネットで完結するので、販売店に何度も足を運ぶ必要もありません。
※GRヤリス“モリゾウセレクション”は3年契約のみ
※bZ4X専用プランでは最長10年
KINTOを利用して新型ノア/ヴォクシーに乗ることも検討してみてはいかがでしょうか?
※一部取り扱いのない車種がある場合もございます
※記事公開時の情報をベースに掲載しています