2021年10月28日に発売された新型「GR86」。2012年にデビューした初代86(ハチロク)の2代目として「GR」の冠がついて登場しました。新型と先代モデルとでは、どのように進化しているのでしょうか。両車の見た目の違いを確認しつつ、ボディサイズやパワートレーンなどを比較しながら紹介します。
※記事公開時の情報をベースにしており、最新の新車販売グレードにはない情報が含まれる場合もあります。最新の情報については各公式サイトでご確認ください。
<この記事の目次>
86(ハチロク)とは?初代86 ~ 86GR ~ 新型GR86

※初代86 GT(6MT ピュアレッド)
まずは86の歴史をおさらいしていきましょう。
初代86が誕生したのは2012年。「直感ハンドリングFR」をコンセプトに、最高出力200馬力(ps)を発揮する世界初の水平対向・D-4Sエンジンを搭載。従来のスポーツカーとは別次元の走る楽しさを追求した小型FRスポーツ車として開発されました。
「86」という車名は、1983年に誕生した伝説のスポーツモデル「AE86型カローラレビン/スプリンタートレノ(通称ハチロク)」のように、お客様に愛され、育てていただきたいという想いから命名。その願い通り、86はニュルブルクリンク24時間耐久レースや、ユーザー自らが参加し楽しむ競技の86/BRZレースやラリーなど、様々なモータースポーツで活躍し、愛されてきました。

※2017年 86GR(クリスタルホワイトパール)<オプション装着車>
2016年、「スポーツカーとしてのさらなる深化」を求め、マイナーチェンジ。2017年には「GR」シリーズとして、2016年に100台限定で販売した86GRMNをもとに開発した「86GR」が登場しました。

※2018年 86GR SPORT(6AT ピュアレッド)
2018年には、86GRのエントリーモデルとして気軽にスポーツドライブを楽しめる「86 GR SPORT」が登場。

※2021年 GR86 RZ(6MT クリスタルホワイトパール) 空力パッケージなどを装着(※)
そして2021年、さらなる進化を遂げた「新型GR86」が発売されました。
※空力パッケージ、IR(赤外線)カットフィルム(ダークスモーク)、GR19インチ鍛造アルミホイール&タイヤセット(セキュリティロックナット付)、GRサスペンションキット(全長調整式)、フューエルリッドガーニッシュ、GRカーボンナンバーフレーム(フロント&リヤ)を装着
新型GR86と先代モデルの見た目の違い
それでは、現在公開されている新型GR86の情報をもとに、先代モデルとの見た目の違いを確認していきましょう。
フロントビューの違い

※新型GR86

※先代モデルの86

※新型GR86

※先代モデルの86
まずはフロントビューです。先代モデルのデザインを踏襲しながらも、新型GR86ではヘッドランプやグリルの形状が変更されるとともに、より低重心なスタイルとなった印象です。
グリルにはGRブランド専用の「FUNCTIONAL MATRIX GRILL」を採用し、機能性とエモーショナルさの表現を両立しています。
サイドビューの違い

※新型GR86

※先代モデルの86
次にサイドビューを見てみましょう。先代モデルよりもサイドスカートやリヤフェンダーのボリューム感が増し、迫力のあるデザインに。 ベルトラインから水平に通ったフェンダートップによって、FRらしさも強調されています。水平に低く通ったアンダーボディとキャビン後部の絞り込みにより、ワイドで低重心なスタイルとなっています。
リヤビューの違い

※新型GR86

※先代モデルの86

※新型GR86

※先代モデルの86
先代モデルから大きく印象が変わった新型GR86のリヤビュー。エアロパーツが外され、代わりにトランク上部が跳ね上がったデザインに。左右のテールランプが水平の線でつながり、よりシャープで未来的な印象になりました。
また先代モデルではトランク部にナンバープレートが付いていましたが、新型GR86ではバンパー部へと位置変更されています。
コックピットの違い

※新型GR86

※先代モデルの86
先代モデルで曲線を描いていたインパネは、新型GR86では水平な構成に。センターには大画面のディスプレイを配置。さらにスイッチなどの操作系を最適配置し、運転に集中できる空間を作り出しています。
メーターは7インチTFTディスプレイを採用し、走行前には水平対向エンジンのピストンの動きをモチーフにしたオープニングアニメーションが流れ、高揚感を演出します。
新型GR86と先代モデルのボディサイズの違い
それでは、新型GR86と先代モデルのボディサイズを比べてみましょう。先代モデルはGT 6MTを取り上げて比較します。
新型GR86 | 先代モデルの86 GT 6MT | |
全長(mm) | 4,265 | 4,240 |
全幅(mm) | 1,775 | 1,775 |
全高(mm) | 1,310(ルーフアンテナを含む数値。ルーフ高は1,280) | 1,320(アンテナを含む数値。ルーフ高は1,285) |
ホイールベース(mm) | 2,575 | 2,570 |
フロントトレッド(mm) | 1,520 | 1,520 |
リヤトレッド(mm) | 1,550 | 1,540 |
最低地上高(mm) | 130 | 130 |
車両重量(kg)※6MT車 | 1,270 | 1,240 |
パッケージ、サイズは従来型を継承し、ほぼそのままとなっていますが、全長は25mm長く、全高は10mm低く、リヤトレッドは10mm広がり、よりワイドで低重心、疾走感のあるスタイルを後押ししています。
新型GR86と先代モデルのパワートレーンの違い
それでは、新型GR86と先代モデルのパワートレーンの違いをみてみましょう。先代モデルはGT 6MTを取り上げて比較します。
新型GR86 | 先代モデルの86 GT 6MT車 | |
エンジン | 水平対向4気筒 筒内直接+ポート燃料噴射装置<TOYOTA D-4S> | D-4S搭載 水平対向4気筒 直噴DOHCエンジン |
総排気量(L) | 2,387 | 1,998 |
駆動方式 | FR | FR |
最高出力(ps) | 235 | 207 |
最大トルク(Nm) | 250 | 212 |
先代モデルの水平対向・D-4Sエンジンは、最高出力200馬力(ps)を発揮する、軽量コンパクトかつ低重心な2Lエンジンとして開発されましたが、新型GR86では、さらなる進化を経て、2.4Lへ排気量をアップ。0-100km/hの加速性能を従来型の7.4秒から6.3秒に高めるとともに、レスポンスを向上させ、高回転域までスムーズに伸びるフィーリングが体感できます。
新型GR86の特徴
ここまでは先代モデルとの見た目やスペックの違いをみてきましたが、ここからは新型GR86の主な特徴について紹介していきます。
「超低重心FRパッケージ」を継承した新型GR86
新型GR86では「スポーツ性能に特化した、更なる高い次元でのダイレクトで気持ちのいい走り」を実現するために「超低重心FRパッケージ」を継承。全高ならびにヒップポイントを低く抑え、更なる低重心化と回頭性の向上に努めました。

※軽量・高剛性ボディ
ルーフパネルはアルミ材を採用し、さらなる低重心化。フェンダーのアルミ材採用やフロントシート、マフラーなどの改良も軽量化に寄与しています。
また、ボディ剛性の向上およびねじり剛性が従来型比で約50%向上したことで操縦安定性能が高まり、街乗りから限界走行まで「走る楽しさ」を感じることができます。
新型GR86の空力アイテムはモータースポーツ直伝

※空力性能
新型GR86では、モータースポーツに参戦する86に搭載されるエアアウトレットやサイドシルスポイラーなどの空力アイテムを採用。操舵応答性や操縦安定性を向上させています。
新型GR86の安全性能
SUBARUとの共同開発によって誕生した新型GR86。安全をサポートする機能として、SUBARUの運転支援システム「アイサイト」を採用(ATのみ)。通常走行時の安全サポートはもちろん、衝突回避支援や衝突被害の軽減に貢献するプリクラッシュセーフティ技術が搭載され、安全安心なドライブへと導きます。
新型GR86のグレードと新車価格
新型GR86のグレードと新車価格(税込)は、エントリーモデルとなるRC 6速マニュアルの279万9,000円から、RZ 6速オートマチック(6 Super ECT)の351万2,000円まで、合計5種類のグレードおよび価格展開となっています。
詳しくは、GR86公式サイトでご確認ください。
新型GR86 レビューまとめ

ボディサイズや基本的な構成は踏襲しつつも、迫力を増した外観、2.4Lに拡大したエンジン、運転に集中できるコックピットなど、進化を遂げた新型GR86。モータースポーツの要素も取り入れられ、多くの車好きの心をくすぐることでしょう。
最後に、購入以外にも新型GR86に乗れる方法のひとつ「KINTO」についてお伝えします。
KINTOは月々定額でトヨタ(レクサス)の新車に乗れるサブスクリプションサービスです。車両代金や登録諸費用のほか、自動車保険料(任意保険・自賠責保険)、各種税金、車検費用、正規販売店でのメンテナンス費用がコミコミ定額。さらに、クレジットカード払いも可能です。
2021年12月より、初期費用0円で気軽に乗り始められる「初期費用フリープラン」と、いつでも解約金0円でライフスタイルの変化に対応できる「解約金フリープラン(※)」の2つから選ぶことがでるようになりました。
※トヨタ車が対象(GRヤリス“モリゾウセレクション”除く)
※bZ4X専用プランでは5年目以降は解約金0円
トヨタ車(※)は3/5/7年、レクサス車は3年の契約期間となっており、契約期間中に割安な手数料で別の車に乗り換えができる初期費用フリープランのサービス「のりかえGO」(法人契約・レクサス車は対象外)もあります。申し込みは全てインターネットで完結するので、販売店に何度も足を運ぶ必要もありません。
※GRヤリス“モリゾウセレクション”は3年契約のみ
※bZ4X専用プランでは最長10年
KINTOを利用して新型GR86に乗ることも検討してみてはいかがでしょうか?
※一部取り扱いのない車種がある場合もございます
※記事公開時の情報をベースに掲載しています