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車を選ぶとき気になるのが、手に入れた後にかかる費用です。車の維持費には税金や保険、メンテナンス費用などありますが、日常的に支払う分、気になるのが燃料費。少ない燃料でたくさん走れる「燃費のいい車」かどうかが大事です。
そこでこの記事では、燃費にまつわる基本的な話や燃費のいい車のメリット、そして実際に燃費のいい車をランキング形式で紹介します。
車選びに役立つ!「燃費のいい車」とは
車を所有し日々利用していると、当然お金がかかります。動かさなくても必要になるのが税金や保険の費用。また、車は一定期間ごとに点検・整備をする必要があります。そして、車を動かすほど必要になるのが燃料費で、維持費のなかで、もっとも頻繁に支払うことになります。少ない燃料でより走行距離が多い“燃費のいい車”が重要になってくる理由です。
車の燃費性能は、1Lの燃料で何km走れるか示す「km/L」で表しますが、その測定方法は「WLTCモード」などで規格化されています。
燃費のいい車は税金も安い!
燃費性能が良いほど、車に必要な燃料の量が少なくなり日々の燃料費もかかりません。また、車が燃料を消費する際に、ガソリンや軽油を燃焼する車種では、それだけCO2や排気ガスを排出するという環境への影響もあります。 一般に燃費性能が良い車ではCO2や有害な排出ガスが少なく環境にやさしくなるので、政府も「エコカー減税」や「環境性能割」「グリーン化特例」などの税率軽減制度を通じて、環境にやさしい車の普及を促進しています。
燃費の計測方法
自動車メーカーが用意する車のカタログやホームページなどには、その車の燃費性能を示す数値が記載されています。燃費の脇に「WLTCモード」や「JC08モード」表記があるのは、燃費性能の測定方法を表しています。
2017年からは「市街地」「郊外」「高速道路」など、より実際の車の使用状況に近い走行モードを想定した「WLTCモード」が使われるようになっています。
「WLTCモード」による計測方法とその特徴
「WLTCモード」は「Worldwide-harmonized Light vehicles Test Cycle」の略で、その名称のとおり、国際的に使われる燃費性能の試験方法です。
「WLTCモード」の特徴は、「総合」表記のほかに「市街地」「郊外」「高速道路」などの走行モードごとの計測も行うことで、ユーザーは自分の走行環境に合わせた車選びが可能になるメリットがあります。
「JC08モード」による計測方法とその特徴
ちなみに、「WLTCモード」の前に使われていた「JC08モード」は、2011年から使われていた日本独自の燃費性能の試験方法です。
「JC08モード」の特徴は、エンジンが冷えた状態で試験を開始し、走行状況の再現により細かい速度変化をつけています。そのため、それ以前の「10・15モード」よりも、おおむね1割ほど「JC08モード」の数値の方が低くなる傾向があります。
ハイブリッドはやはり燃費がよい?
燃費の良い車といえば、ハイブリッドを連想する人も多いでしょう。実際にハイブリッドは、なぜ燃費が良いのか?また、どんなメリットがあるのかを考えてみましょう。
ハイブリッドとは?
ハイブリッド車は、燃料を使うエンジンと電気を使うモーターという複数の動力源を掛け合わせた仕組みを持つ車です。特性の異なるエンジンとモーターを上手に活用することで、走行効率を高められます。
特にハイブリッド車では、減速するときの運動エネルギーをモーターで電気エネルギーに変換して回収できるため、減速エネルギーを回収できないエンジン車よりも燃費性能面で有利です。実際に多くのハイブリッド車が優秀な燃費性能を示しています。
パワフルさも備えるハイブリッド車
ハイブリッド車は燃費が良いだけでなく、パワフルさという利点も備えます。エンジンの力にモーターの力をプラスすることができるため、同じエンジン排気量の車と比べると、よりパワフルに走ることも可能です。
たとえばエンジンは低回転で力を出すのが苦手ですが、モーターなら回り出した最初の瞬間から最大のトルクを出せるので、低回転が得意です。つまりエンジンの苦手な低回転域をモーターで助けると、よりパワフルな走りが可能になります。
車両価格は高いが、維持費をおさえられる
ハイブリッド車は、エンジンだけでなくモーターや駆動用の二次バッテリーなどを搭載しているため、エンジンだけの車よりも割高になりがちです。同じ車種で、ハイブリッド車とエンジン車のどちらもラインアップされている場合、多くの場合ハイブリッド車の方が高くなります。しかし、ハイブリッド車は燃費性能に優れているため、燃料費は安くなります。
購入時の価格差は、走行距離が伸びるほど、日々の燃料費の安さで埋められていくので、車の所有期間をあわせトータルで考えることが重要です。
燃費のいい車をランキング形式で紹介!
まず、トヨタ各車種でどのモデルの燃費がいいのか、ランキングを見ていきます。燃費はすべて2021年1月現在のWLTCモード計測値です。
順位 | 車名 | ボディタイプ | 燃費 |
1 | ヤリス | コンパクトカー | 36.0km/L |
2 | プリウス | セダンなど | 32.1km/L |
3 | ヤリス クロス | コンパクトSUV | 30.8km/L |
4 | カローラ スポーツ | ハッチバック | 30.0km/L |
5 | カローラ | セダン | 29.0km/L |
5 | カローラ ツーリング | ワゴン | 29.0km/L |
7 | カムリ | セダン | 27.1km/L |
8 | C-HR | コンパクトSUV | 25.8km/L |
以下で説明していきますが、2WD・4WD、ガソリン車・ハイブリッド車の組み合わせのなかで、2WDハイブリッド車が各モデルの最高燃費になる傾向があります。
ヤリス

現行型ヤリスは、2020年2月から発売開始になったモデル。「ヤリス」という車名はもともと、日本国内で販売されてきた「ヴィッツ」の海外での車名です。今回の新型からグローバルで車名を統一し、世界共通の「ヤリス」になりました。
新型ヤリスは、トヨタのコンパクトカーとして初めてTNGAプラットフォームを採用し、新開発された直列3気筒1.5Lダイナミックフォースエンジンを採用したハイブリッドシステムは、2WDでクラス世界トップレベルのWLTCモード36.0km/Lと、すぐれた燃費性能を実現しています。
燃費(WLTC) | 36km/L(2WD・ハイブリッド車) |
価格(税込) | 139万5,000円~ |
プリウス

世界初の量産ハイブリッド車として1997年に誕生した代名詞的存在です。2015年にフルモデルチェンジした後、現行プリウスは2018年に登場。内外装のデザインを変更するとともに、先進運転支援システムが標準装備となりました。WLTCモードの燃費は2WDのハイブリッドで32.1km/Lとなっています。
燃費(WLTC) | 32.1km/L(2WD・ハイブリッド車) |
価格(税込) | 260万8,000円~ |
ヤリス クロス

2020年8月に登場した新しいコンパクトSUVがヤリスクロスです。ヤリスと同様にコンパクトカー向けTNGAプラットフォーム「GA-B」を採用し、街乗りからレジャーまでに活用できる4WDシステムを組み合わせました。ハイブリッド車の4WDには、電気式4WDシステム「E-Four」が設定されています。
ヤリスクロスのハイブリッド車はSUVとしては常識外れのクラス世界トップレベルの低燃費性能を実現。WLTCモードの燃費はハイブリッド車の2WDモデルで最高30.8km/Lにも達します。
燃費(WLTC) | 30.8km/L(2WD・ハイブリッド車) |
価格(税込) | 179万8,000円~ |
カローラ スポーツ

セダン、ハッチバック、ステーションワゴンと豊かなバリエーションを誇るカローラシリーズ。その現行モデルのトップバッターとして2018年6月に登場したのが、ハッチバックのカローラ スポーツです。
カローラ スポーツの特徴は、全車に車載通信機DCMを標準装備したこと。そのためトヨタはカローラ スポーツを初代コネクティッドカーと呼んでいます。
カローラ スポーツの燃費は、WLTCモード計測で2WDのハイブリッド車が最高30.0km/Lと優秀な燃費性能を備えています。
燃費(WLTC) | 30.0km/L(2WD・ハイブリッド車) |
価格(税込) | 216万9,000円~ |
カローラ

昭和から平成にかけ、ロングセラーとなったカローラ。1966年の初代から現在まで世界150以上の国と地域で販売累計4,750万台(2019年7月時点)を記録し、1997年に「累計販売台数世界1位」としてギネスに認定された後も、記録を更新し続けています。
そのカローラの最新モデルの登場は2019年。カローラシリーズの中心的な存在となるセダンのカローラは、ハイブリッド / 1.8Lガソリンエンジン / 1.2Lターボエンジンの3種のパワートレインを採用。2WDのハイブリッド車はWLTCモードで最高29.0km/Lの燃費性能を誇ります。
燃費(WLTC) | 29.0km/L(2WD・ハイブリッド車) |
価格(税込) | 193万6,000円~ |
カローラ ツーリング

カローラのステーションワゴンバージョンとなるカローラ ツーリング。TNGAプラットフォームを採用した低重心なシルエットと前後のホイールフレアを張り出すワイドなスタンスが生むスポーティなスタイルが特徴です。
カローラ ツーリングのパワートレインは、ハイブリッド / 1.8Lガソリンエンジン / 1.2Lターボのガソリンエンジンの3種。2WDのハイブリッド車でWLTCモードの燃費は最高29.0km/Lです。
燃費(WLTC) | 29.0km/L(2WD・ハイブリッド車) |
価格(税込) | 201万3,000円~ |
カムリ

カムリは、トヨタのミッドサイズセダンとして、アメリカで15年連続乗用車販売台数No.1を獲得したのをはじめ、100カ国以上の国や地域で累計1,800万台以上が販売された人気モデルです。
カムリの最新モデルは2017年にTNGAの第3弾として誕生。日本ではハイブリッド専用車となっています。2.5Lエンジンを使うハイブリッドシステムはWLTCモード燃費で最高27.1km/Lを記録。
燃費(WLTC) | 27.1km/L(2WD・ハイブリッド車) |
価格(税込) | 348万5,000円~ |
C-HR

デザインと走りにとことんこだわった、新しいコンパクトSUVとして2016年12月に誕生したのがC-HRです。デビュー翌年の2017年にはSUV新車販売台数1位を獲得するほどの人気を集めました。
C-HRのメカニズム面での特徴は、プリウスと同じTNGAプラットフォームを採用し、プリウス譲りの燃費性能を実現したこと。パワートレインには1.2Lターボのガソリンエンジンとハイブリッドの2つを用意。2WDハイブリッドの燃費はWLTCモードで最高25.8km/Lにも達します。
燃費(WLTC) | 25.8km/L(2WD・ハイブリッド車) |
価格(税込) | 238万2,000円~ |
燃費のいい車紹介 まとめ
車を手に入れた後の維持費を安く抑えたければ、税制面で優遇があり、日々のガソリン代も安くなる「燃費性能にすぐれた車種」を選ぶのがおすすめです。最新のモデルにはハイブリッド車を中心に、低燃費の車種が数多く存在しています。
また、購入以外にもトヨタ車に乗れる方法をお伝えします。
それはトヨタのサブスクリプションサービス「KINTO」です。KINTOなら、頭金なしの月々定額で新車に乗れるので、まとまったお金を用意する必要がなく魅力的なサービスです。
また、KINTOの定額料金には車両代金だけでなく、自動車税や自賠責保険、点検費用、さらにKINTO専用の任意保険料まで毎月の支払い額にすべて含まれています。
さらに、KINTOの申込みはネット上ですべて完結するので販売店に足を運ぶのは納車の時だけです。
KINTOでは、トヨタおよびレクサスの車種が数多く取扱われており、毎月下記の料金でヤリスやプリウスを利用できます。
【支払い例】ヤリス
X GAS 1.5L 2WD(5人):3万4,760円〜
(ボーナス11万円併用の場合) 16,390円~
※料金は税込価格/7年契約の場合
【支払い例】プリウス
S HV 1.8L 2WD(5人):4万5,650円〜
(ボーナス16.5万円併用の場合) 1万8,150円~
※料金は税込価格/7年契約の場合
車に関わる諸費用がコミコミで毎月の支払額が一定のKINTOと、ガソリン代を抑えられる燃費のいい車を組み合わせることが、賢いカーライフと言えるのではないでしょうか。