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ハイブリッド車の代表とも言えるプリウスとプリウスα。プリウスをベースにボディを拡大して仕立てたのがプリウスαなので、似ている点も多いですが、プラットフォームやインテリアを見ていくと違いも数多くあります。
どちらも燃費が優秀であることには間違いないですが、それ以外にも特徴や強みがそれぞれあります。
今回はこの二台を、さまざまな観点から比較していきましょう。
<この記事の目次>
プリウスとプリウスαの違いとは

写真はプリウス
プリウスとプリウスαの最大の違いは、見た目からも分かる通り車体サイズでしょう。
プリウスが全長4,575mm×全幅1,760mm×全高1,470mmなのに対して、プリウスαの方は全長4,630〜4,645mm×全幅1,775mm×全高1,575mmとプリウスに比べ一回り大きくなっています。またホイールベースはプリウスの2,700mmに対し、プリウスαは2,780mmと長く室内空間が広く取られています。
この広い室内空間を生かし、3列シートを備え、最大7人まで乗車できるのがプリウスαの最大の特徴と言って良いでしょう。セダンのプリウスと、ワゴンのプリウスα、というのが2台の大きな違いです。
エクステリア、パッケージングの違い | スポーティーなプリウス、親しみやすさのプリウスα
プリウスは4代目にあたる現行型へのモデルチェンジで新世代アーキテクチャーTNGAを採用。先代よりも低く構えたフォルムを手に入れました。ボディサイドから見るとリアに向かって伸びやかに引かれたルーフラインがスポーティな印象です。
一方プリウスαは、先代の3代目プリウスをベースとしています。プリウスよりもボディの上下が厚く、ルーフラインはワゴンらしくリアまでなだらかに伸びています。リアゲートは垂直に近い角度で、ラゲージルームの積載効率を最大限に高めています。サイドウインドウはプリウス独特のトライアングルシルエット(三角形のようなデザイン)を継承しており、プリウスシリーズであることを感じさせる造りとなっています。
エクステリアデザインでは、一世代新しく一段と空力性能を高めたプリウスの方が先進的な印象ですが、その一方でリアウインドウが小さく、後方視界はやや狭くなっています。視界の良さという点ではオーソドックスなワゴンスタイルのプリウスαに軍配があがるでしょう。
インテリアの違い | 未来感のプリウスと広さのプリウスα

写真はプリウスα
歴代プリウスは常にその時代の先駆けとなるような未来感のあるインテリアを採用してきましたが、現行型プリウスもその伝統を受け継いでいます。一方プリウスαの方は開放感のある室内空間で、リビングにいるかのような落ち着いた車内となっています。
車内の広さはホイールベースが長く全高が高い分、プリウスαの方が余裕があります。さらにプリウスαでは後席が独立してスライド、リクライニングができるなどシートアレンジも豊富です。
気になる荷室の広さですが、プリウスはモデルチェンジにより荷室容量が446Lから502Lとなり、クラストップレベルの広さになりました。 これに対し、プリウスαは535L(7人乗り仕様は505L)とワゴンならではの余裕のサイズ。またボディ形状の違いからプリウスαの方が荷室の開口部が広く、大きな荷物でも積み下ろしやすくなっています。さらに、プリウスαならフルラゲージモードにしたときは1,000L以上の大容量を確保でき、大きな買い物をする際にも安心です。
走行性能の違い | プリウスとプリウスαの走り
トヨタの新世代アーキテクチャーTNGAを採用した現行型プリウスの最大のメリットが走行性能です。軽量、低重心を生かしたハンドリング性能の良さが特徴で、ハイブリッド車=エコカーであることを忘れさせるようなスポーティな走りも味わうことができます。
それに比べるとプリウスαはホイールベースが長い上に車両重量が1,400kgを超えることから、ハンドリング性能の点ではプリウスには及びませんが、ハイブリッドならではのモーターのトルクを生かした力強い走りは必見です。
さらにプリウスαでは、走行中にクルマの前後の沈み込みに対し、モーターの駆動力を瞬間的に強めるよう制御することで車両を水平に保つ機能があり、荷物を大量に搭載しても安定感があります。
軽快な走りを楽しみたいのであればプリウス、ファミリーカーとしての乗り心地を重視するならプリウスαがおすすめです。
Toyota Safety Sense搭載!プリウスとプリウスαの安全設備
プリウスは最新の「Toyota Safety Sense」が標準装備となっています。車両や歩行者を検知して衝突を回避するプリクラッシュセーフティは、ミリ波レーダーと単眼カメラの組み合わせで、これまで難しいとされた自転車(昼間のみ)にも対応しています。
またブレーキの踏み間違いによる衝突事故を防ぐインテリジェントクリアランスソナーには、衝突を感知してブレーキ制御を自動的に行う機能も追加され、より安心感が高まりました。
プリウスαもToyota Safety Senseを標準装備。昼間の歩行者を検知するプリクラッシュセーフティやレーンディパーチャーアラート、レーダークルーズコントロールにインテリジェントパーキングアシストなど最新の先進装備を満載しています。
プリウス、プリウスαの燃費はやっぱりすごい
プリウスといえばやはり燃費が話題となりますが、最新モデルではWLTCモードで27.2〜32.1km/Lと1.8Lの小型乗用車としては圧倒的な低燃費を実現しています。
さらにプリウスは空力性能を徹底的に極めることで、高速道路でも26.9〜31.2km/Lという低燃費(15インチホイール車)を実現しています。
対するプリウスαの燃費はWLTCモードで20.7km/Lで、1.8Lクラスの三列シート車として考えれば極めて優秀な値といえるでしょう。
プリウス、プリウスαの値段、グレードの違い
それではプリウスのグレードを見ていきましょう。プリウスのグレード構成は大きく分けて「E」「S」「A」「Aプレミアム」の4種類。基本的な走行性能や安全性能は共通で、内装やシートの仕立てが上質になっていきます。
また、それぞれツーリングセレクションを選ぶと、タイヤが215/45で17インチのアルミホイール仕様となります(標準は195/65 R15)。
駆動方式としては、現行型からはE-Fourと名付けられた4WD仕様も選べるようになりました。
プリウスの税込価格は2WDで260万8,000円から、4WDでは285万3,000円からとなっています。プリウスの詳しい価格とグレードは公式ページでご確認ください。
続いてプリウスαのグレード構成ですが、ベースグレードの「S」と上級グレードの「G」の2種類です。
駆動方式はプリウスと異なり2WDのみで、4WD仕様はありません。5人乗り仕様と7人乗り仕様があり、また走りを重視したGRグレードが用意されています。
プリウスαの税込価格は5人乗りの「S」が275万8,800円から、7人乗りの「S」が296万8,900円からとなっています。プリウスαの詳しい価格とグレードは公式ページでご確認ください。
カタログで見ると一見複雑そうに見えますが、基本はベースグレードの「S」と装備を充実させた「G」グレード、それに17インチアルミホイールと前後スポイラーを装備した、スポーティな「ツーリングセレクション」と考えればわかりやすいでしょう。なお、”Lセレクション”という、ベースグレードの「S」の装備を簡略化して値段を抑えたエントリーモデルがあります。
プリウスを「KINTO」で利用する方法

写真はプリウス
最新のプリウスに乗りたいけれどまとまった資金がない、という方に嬉しいのがトヨタのサブスクリプション「KINTO」です。KINTOなら、頭金なしの月々定額で新車に乗れるので、まとまった頭金を用意する必要はありません。
またKINTOの定額料金には車両代金だけでなく、自動車税や自賠責保険、点検費用、さらにKINTO専用の任意保険料まで毎月の支払額にすべて含まれているので、細かい費用を気にする必要もありません。
さらにKINTOの申し込みはネット上ですべて完結可能で、販売店に足を運ぶのは納車の時だけです。
KINTOでは、プリウスを含むトヨタ及びレクサスの25車種以上が取り扱われています。
KINTOで選べるプリウスのグレードは特別仕様車「S “Safty Plus Ⅱ” 」、「S “ツーリングセレクション”」、「S」の3グレードでいずれも2WD、4WDの選択が可能です。月々4万5,650円から利用でき(料金は税込み価格 / 7年契約の場合)、ボーナス併用払いも選択出来るので、月々の支払い額を抑えることも可能です。
プリウス、プリウス α の違いまとめ
ハイブリッドカーという共通点はあるものの、プリウスとプリウスαはプラットフォームや走行性能など違う点も多いので、似たようで似ていない二台となっています。
軽快な操縦性のプリウス、広い居住空間と落ち着いた乗り味のプリウスα、とそれぞれに個性がはっきりしているのでご自身のライフスタイルと合わせて選択することが大事です。
またプリウスならKINTOでも取り扱いがあるので、頭金がネックという方にはおすすめです。