<この記事は7分で読めます。>
2020年2月にトヨタから新型ヤリスが発売されました。「ヤリス」という車名はもともと、日本国内で販売されてきた「ヴィッツ」の海外での車名。今回の新型からグローバルで車名を統一し、世界共通の「ヤリス」という車名が採用されることになりました。
<この記事の目次>
ヴィッツがフルモデルチェンジ!新型コンパクトカー「ヤリス」

1999年に登場し3世代続いたトヨタのコンパクトカー「ヴィッツ」が、2020年2月にフルモデルチェンジし「ヤリス」という車名で登場します。
先代のヴィッツは、トヨタのエントリーモデルとして、低価格、低燃費、そしてコンパクトながら高い実用性を備えることで多くのユーザーに愛されてきました。ライバルである欧州のコンパクトカーと渡り合うため、基本性能やデザインを進化し続けてきたことも、大きな特徴だと言えるでしょう。
新型ヤリスはヴィッツからどのように刷新され進化したのか。走行性能や安全性能からエクステリア、インテリア、気になる価格までご紹介します。
こだわり抜いたヤリスの走り
新型ヤリスには、コンパクトカーで初めてトヨタの新プラットフォームTNGA (Toyota New Global Architecture)が採用されました。TNGAの採用によってムダを徹底的に排除し、ボディの高剛性化や低重心化を実現。操縦の安定性や、運転する楽しさをより高めているのが大きな特徴です。
低重心を実現した新型ヤリスの走りは、直進安定性が向上しただけでなく、コーナーを曲がる場面でも、安定して意のままにコントロールできる軽快な走りが可能となりました。
「軽く、小さく、扱いやすく」というコンセプトのもとに開発された新型ヤリスのボディ、そしてプラットフォームは、街中を快適に走りたい、スポーツ走行を楽しみたいというユーザーだけでなく、運転にあまり自信がない人にも大きなメリットとなるでしょう。
トップクラスの低燃費と爽快な走りが魅力のヤリス

燃費性能と出力性能を両立させた車の開発は難しいと言われます。しかし新型ヤリスは、新プラットフォームTNGAによる軽量化と新開発エンジン「1.5L ダイナミックフォースエンジン」の採用により、高い燃費性能と出力性能を実現しました。
実際の走行状態に近い測定方法のWLTCモードにおいて、ハイブリッド車では36.0km/L、ガソリン車では21.6km/L (ともに2WD)とクラストップの燃費性能を発揮しています。
高い燃費性能を実現しながら、低回転域からトルクフルな加速を味わうことができるのも、新エンジンの大きな特徴です。軽量・コンパクトなボディと、パワフル&トルクフルなエンジンによって、ストップ&ゴーが多い街乗りでもストレスなくドライブすることができます。
安全性能も抜かりない新型ヤリス
新型ヤリスでは最新の先進安全パッケージ「Toyota Safety Sense」を標準装備(Bパッケージをのぞく)しているのも大きな魅力となっています。
トヨタ車で初採用となる「アドバンスト パーク」は、ドライバーの駐車を安全にアシストしてくれる高度駐車支援システムです。まず駐車したいスペースの横に停車。次にアドバンスト パークスイッチを押して駐車位置を確認後、開始スイッチを押すだけでステアリング・アクセル・ブレーキを自動で操作してくれます。
衝突の危険を回避または軽減する「プリクラッシュセーフティ」は、車両だけでなくトヨタ車として初めて自転車や直前にいる歩行者を検知することが可能になりました。前方に対象物がある状態では必要以上にアクセルが踏まれた場合にエンジン出力を抑制して、弱ブレーキをかけることで衝突を回避することができます。新型ヤリスは、運転に自信がない人でも安心して運転できるコンパクトカーと言えそうですね。
ヤリスのエクステリア

新型ヤリスのエクステリアは、欧州車を思わせる高級感のあるデザインに仕上がっています。全体的には曲線を活かし、丸みを帯びた柔らかいデザインですが、ボディの四隅に配置されたタイヤや、引き締まった筋肉をイメージさせるようなボディラインが、走りの良さを予感させてくれます。
新型ヤリスのフロントデザインは、ひと目でトヨタ車とわかるデザインですが、力強さと低重心からくるスポーティな走りを感じさせます。リアデザインからは、張り出したフェンダーが安定感を印象づけています。
ボディカラーは、モノトーン12色とツートーン6色の合計18色を用意。豊富なバリエーションで、自分好みのカラーを選べるのは嬉しいポイントです。
新型ヤリスのインテリア

新型ヤリスのインテリアはシンプルな作りで、ドライバーが運転しやすいデザインや装備のレイアウトを実現しています。前方視界では、左右のAピラーが細く作られ死角が少ないので、視認性は良好です。またディスプレイオーディオを上部に配置することで、ドライバーは最小限の視点移動で運転できます。
ステアリングは、上下調整ができるチルト機構に加えて前後調整ができるテレスコピック機構を装備しているので、自分の体型や運転姿勢に合ったドライビングポジションを細かく調整可能。
さらにトヨタ初の「イージーリターンシート」採用により、自分に合った最適なドライビングポジションを記憶し。ワンタッチで元の位置に戻ってくれるので、乗り降りするたびにシートを細かく調整する煩わしさから解放されるのは嬉しいポイントですね。いつでも快適で安心して運転できる「良き相棒」のようです。
ヤリスのグレードと価格帯
新型ヤリスのグレードは、パワーユニット、トランスミッション、駆動方式の組み合わせで18タイプをラインナップ。各グレードと価格は以下になります。
2WD
・X”Bパッケージ” 1.0L CVT:139万5000円
・X 1.0L CVT:145万5000円
・X 1.5L 6MT:154万3000円
・X 1.5L CVT:159万8000円(※)
・G 1.0L CVT:161万3000円
・G 1.5L 6MT:170万1000円
・G 1.5L CVT:175万6000円
・Z 1.5L 6MT:187万1000円
・Z 1.5L CVT:192万6000円
・HYBRID X 1.5L:199万8000円(※)
・HYBRID G 1.5L:213万円(※)
・HYBRID Z 1.5L:229万5000円
4WD
・X 1.5L CVT:183万1000円(※)
・G 1.5L CVT:195万4000円
・Z 1.5L CVT:212万4000円
・HYBRID X 1.5L:224万1000円(※)
・HYBRID G 1.5L:233万8000円(※)
・HYBRID Z 1.5L:249万3000円
(※)KINTO取扱車種
新型ヤリスのレビューまとめ

新型ヤリスは3代目ヴィッツから大きく進化したといえるでしょう。エクステリアやインテリアはもちろん、パワーユニットのエンジンや車の土台となるプラットフォームまでが一新されています。
低重心・軽量化によって進化した走行性能、心地よい加速感と低燃費の両立、トヨタ初の安全機能も加えた先進安全機能と、全方位でバージョンアップした新型ヤリス。初心者からベテランまで、幅広くドライバーを満足させてくれるコンパクトカーの誕生です。
定額で新車に乗れるトヨタの車のサブスクリプション「KINTO」では、2020年1月からヤリスの取り扱いを開始。任意保険や自動車税など、クルマにかかる諸経費が込みで月々定額34,760円(税込)からと、初期費用を抑えて新車に乗りたい方もお求めやすい価格になっています。